最後の最高の支援集会〜バックラッシュに屈しなかった女・男たちの最終章〜

木村民子(副代表)


 うれしい勝訴集会ができて、たくさんの人が集まってくれて、本当によかったと、今もしみじみ思います。会場には予想を超えて続々と人が詰めかけ、溢れるほどになりました。いつもの支援集会の張り詰めたような緊張感とは明らかに異なる熱気が感じられました。盛りだくさんのプログラムをどのように時間内に収めたらよいか、司会としては責任重大でしたが、大震災でなくなられた方への黙祷や、会場からの発言、サプライズなども盛り込むことができました。皆様のおかげで最後にふさわしい中味の濃い感動的な会になったと思います。

 私の閉会の挨拶は感極まって、言葉に詰まりましたが、集会のタイトルにもあるように「皆さんがいてくれて本当によかった、よかった、よかった」の思いでした。全国の各地から駆けつけてくださった、支援者の皆様、そして世話人の方々一人ひとりに握手してお礼を言いたかったくらいです。私も東京・大阪間を往復すること4,5回、ようやく世話人の皆さんの顔と名前が一致して、浪花女の仲間入りができたと思えたのに、これでお別れとは残念です。

 さて、この裁判勝訴の意義は、バックラッシュに行政が屈したことは不当であるという高裁判決を最高裁が支持したことです。そのことをしっかり認識して欲しいと、三井さんと私、支援者の西武さんで、4月半ば、内閣府男女共同参画局を訪ね、公開質問状の回答を求めました。担当課長は「真摯に受け止めている」の一点張りでしたが、全国各地でバックラッシュ派は攻撃の手を緩めていません。それに対抗するには、それぞれの行政担当課や女性センターの踏ん張りだけでは困難です。やはり国=内閣府男女共同参画局による地方自治体への強力なバックアップが非常に重要だと、強く訴えてきました。三井さんが切り拓いたこの道・・・男女平等をさらに推し進めることが、これからも私たちに課せられているのだと思います。

 そして、ファイトバックの会としての最後の大事な仕事は、裁判闘争の資金として三井さんが授与されていた「働く女性の裁判基金」に対し、少しでもカンパをして恩返しすることです。次に続く不当な差別に立ち向かう女性たちの裁判資金に役立ててもらいたいと思います。この裁判のもうひとつの意義は、そうやって紡いだ絆を大切にし、繋がっていくことではないでしょうか。

 これまでたびたびご寄付をお願いしながら、まことに恐縮ですが、どうか、 最後のご協力を改めてお願い申し上げます。

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