浅倉「意見書」は女たちへの大きな希望

■浅倉むつ子教授「意見書」印刷版ができました! 1冊300円(以上)

『浅倉むつ子意見書』


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1)浅倉意見書(  )冊
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■浅倉「意見書」前書きのみ抜粋します。続きは印刷版でどうぞ。

はじめに――本意見書のねらい

本件は、豊中市における男女共同参画社会の実現をめざす拠点施設「すてっぷ」の非常勤館長であった三井マリ子氏(控訴人)の男女平等へむけた積極的な取組姿勢が、男女共同参画へのバックラッシュ勢力である市議会議員や一部市民から名指しの批判を呼び、控訴人を館長に就任させている豊中市および財団(被控訴人ら)の責任が当該バックラッシュ勢力からしつこく追及されるに至ったことなどをきっかけとして、市および財団が控訴人をうとましく思うようになり、その結果、市および財団の職員らが、財団の組織変更を奇貨として、控訴人を排除するに至ったことが問題化した事案である。私は、労働法およびジェンダー法を専攻する者として、本意見書において、概要、以下のことを主張する。

バックラッシュ勢力である市議会議員や一部市民から控訴人に対して行われた各種のいやがらせ、虚偽の噂の流布、暴力的な威圧的言動に対して、豊中市および財団は、控訴人を支援するための適切な対応策をほとんどとることなく、終始、控訴人を矢面に立たせてきた。

しかしながら、適切な対応を怠ったこのような不作為そのものが本来的には市および財団の労働契約上の責任を問われてしかるべきものであったにもかかわらず、市および財団は、自らの責任を棚上げしたのみならず、かえって、毅然とバックラッシュ勢力に対抗してかかる困難な事態の中でも非常勤館長として誠実に職務を果たしてきた控訴人に対して、その存在をうとましく思うようになり、控訴人を排除しようと企図して、財団の組織変更の時期を意図的に早めて当該組織変更の中で浮上した常勤館長職に関する情報を控訴人に秘匿し、同人が常勤館長職を望んでいないという虚偽の情報を流しつつ密かに控訴人以外の候補者に就任要請を行い、候補者が決定して控訴人が常勤館長職に関する情報を知ったあかつきには、公平さを装うために常勤館長としての採用選考面接を控訴人にも受けさせて、すでに決まっていた控訴人以外の候補者を合格させて同人を排除したのである。

以上のことは、控訴人の職業上の誇りや尊厳を傷つけるという人格権侵害以外のなにものでもなく、豊中市および財団による共同不法行為であると同時に、労働契約における信義則上の付随義務として使用者が労働者に対して負っているところの「労働者が人格権を侵害されずに働くことができる職場環境保持義務」違反に該当する。したがって、これによって控訴人が被った著しい精神的苦痛について、市および財団は、不法行為および債務不履行に基づく損害賠償の責任を免れないものである。

(転載:浅倉むつ子早稲田大学大学院法務研究科教授「意見書」p.3)

浅倉むつ子
東京都立大学法学部教授、ヴァージニア大学ロースクール客員研究員を経て、早稲田大学大学院法務研究科教授。「労働法における均等待遇原則」「労働法のジェンダー分析」が専門。1991年山川菊栄賞受賞。
主著に『男女雇用平等法論』、『均等法の新世界』、『労働とジェンダーの法律学』、『導入対話によるジェンダー法学』、『フェミニズム法学』、『労働法とジェンダー』など。


浅倉意見書を読んで
■大きな希望がわいてきた
■バックラッシュ勢力を的確に分析
■人権侵害にたいして保証金は当然
■筆の力に感動
■裁判の流れを変えるかもしれない
■裁判を勝利へ導く浅倉意見書
■平易な表現に感謝の念がわいた
■バックラッシュの怖さをわかりやすく
■使用者には、労働者の『人格権』が尊重されるような『職場環境保持義務』がある
■裁判の社会的意義を認識させられた
■大きな希望を与えてくれる浅倉意見書
■進んでいると見られていた豊中市の仮面をはいだ浅倉意見書
■浅倉意見書は三井裁判への福音書
■人間としての誇りをとりもどす大きな力を与えてくれた
■「三従の教え」から「個人の尊厳」へ
■全国的バックラッシュの象徴的事件
■巨大な壁に挑む足場
■女性の労働権を守る闘い
■日本女性の解放と平和がかかっている

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