2年半で東京〜大阪80往復!

三井 マリ子
館長雇止め・バックラッシュ裁判原告

 結審(けっしん) の日が6月6日(水)と決まりました。原告・被告の応酬はこの日で終わります。それに向けて弁護団は、最終準備書面作りにラストスパートです。

 私は、豊中市が男女平等社会をつくるために創ったセンターの非常勤館長でしたが、2004年3月、「解雇」されました。名目は、センターの職員体制を充実させるための組織強化。非常勤だった館長ポストを常勤にするから、非常勤のあなたは不要、というのです。職員間の話し合いも、理事・評議員による検討会議もまったくありませんでした。市は、臨時に理事会を設け、私を排除する手続きを進めました。私が解雇される1ヶ月前の2月のことでした。3週間後、館長を選考する形だけの面接試験をし、私は不合格にされました。後任人事は、私の知らないところで前年秋から進められ、年末には後任館長が決まっていました。

 2004年末、大阪地裁に提訴してもう2年半になります。提訴前、私は弁護団から、「東京から大阪まで通うことになりますが、大丈夫ですか」と聞かれました。「ええ、大丈夫です」と答えましたが、仕事はなくなるだろうし、交通費も続かなくなるのではないかと内心、心配でたまりませんでした。

 ところが、大勢の方からのカンパで、東京大阪間の交通費のほとんどをまかなっていただけることになったのです。手帳を見たら、2年半で東京〜大阪およそ80往復! 百数十泊です(フーッ)。それだけではありません。傍聴席は毎回満席。この温かい後ろ盾は、私への生涯最大の贈り物でした。みなさん、身を乗り出し、メモを取りながら聴いて下さいました。法廷後の恒例「弁護士解説つき交流会」もいつもいっぱい。外国人の姿もあり、その隣席では、この複雑な訴訟を懸命に通訳する姿もありました。裁判が終わると、すぐその日に、俊英Web記者たちが記事を書いて下さいました。「ファイトバック(反撃)」という名にふさわしい、力強い支援者に恵まれてハッピーな2年半でした。最後の審議となる6月6日、熱気ムンムンの法廷で、またお会いできますように。


(出典:『WWNニュースレター 47号』2007年4月)
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(働く女性の裁判を支援する会WWNの機関誌です。=HP編集者注)

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