司法の場で問われるジェンダー平等  


ファイトバックの会 副代表  木村民子


 三井マリ子さんは非常勤職といっても館長であったため、組合にも入れず不当な雇止めをされ、孤独な戦いを強いられた。しかし、これは氷山の一角に過ぎない。多くの非常勤職員が理不尽な雇止めをされていることが、この裁判を進めていくうちにどんどん明らかになってきた。

 三井さんに寄せられた陳述書は悲鳴と怒りでいっぱいだという。その背後には行政や雇用主側の、ジェンダー平等に鈍感な体質が見える。彼らはなぜ毅然とバックラッシュに対抗できないのか。

 2008年1月東京の集会で弁護団の一人紀籐弁護士は「ジェンダー平等は世界の趨勢」と言った。この二審は司法の場で国のジェンダー平等がどちらを向いているのかが問われる画期的な裁判といえる。逆転勝訴に向けて、この裁判に一人でも多くの人が注目するよう、ぜひ熱い支援を続けてほしい。

2008年2月     

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