陳述書

2007年12月5日

示村冬子

非正規雇用労働者として働いて


 私は今、大阪府下の信用組合でパート労働者として働いて12年半になります。この信用組合は出資金46億7千万円、預金高2014億円の信用組合としては大手の会社です。

 何が一番情けないかというと、長年働いて、経験をつみ仕事もこなせるようになっても、賃金は時間給のままで、その時間給もまったく上がらないことです。

 また、パート労働者を会社は、「パートの女性は夫がいて、家計補助か自分の遊ぶ小遣いをつくるためだろう」との固定観念をむき出しにします。

 その上、研修や教育も受けさせないのに、一人前の仕事を要求し、クレーム(私たちの責任でない場合も多々ある)があると、「担当者は誰?」などといってパートである私たちの責任にしようとする上司の言葉には絶句します。

 私たちパート労働者は、会社側と何回も契約更新を繰り返してきています。にもかかわらず、会社は、形式的な雇用契約書を半年毎に取り交わし、「いつでも契約期間が満了したら会社の都合で解雇できる」ということをパート労働者に思わせています。同僚のパート労働者は本気でそう思わされています。

 一人のパート労働者が、会社に乞われて正規社員と同じ労働時間を働くことになりました。社会保険の適用はされましたが、守備範囲はかなり多くなりました。正規社員と同じような仕事を同じだけさせられ、時間給はその前と同じ低額でした。彼女は、心無い上司に「ほかのパートさんと大して変わらないね、時間給稼ぎしているんじゃないの」と言われ、悔しさのあまり泣いていました。

 私たち非正規雇用の労働者は、給与や待遇は一人前として扱われないのに、仕事は一人前の仕事を要求されています。そしてそのことを正規社員はなんとも思っていないのです。「使い捨てで、いつでも取替えの利く労働者」と思われているのが、とても悔しいです。

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