三井裁判における証言の信憑性について

二岡美流子




  9月12日大阪地裁において三井マリ子さんの「館長雇止め・バックラッシュ裁判」に棄却の判決が出た(その後不当判決として控訴)。

 この裁判を2年以上傍聴してきたが、判決には大きな疑問がある。裁判官は行政に対してあまりにも見方が甘すぎる。判決文によれば原告側の陳述する事実を認めながらも「法に触れない」と判断しているが、この裁判には行政側証人達の明らかな虚言があり偽証罪に問われて然るべきことが続出しているのである。裁判官は被告側証人の答弁を鵜呑みにしているとしか言えない何故ならば、それが虚言であり偽証であることが誰にでも解るように原告側の弁護人は別の証言によって、逐一これを明らかにしているからである。

 行政官の偽りに満ちた証言を、原告側の証言と突きあわせて、汲み取るべき点は何か それ踏まえて、適正な判断を下すのが、裁判官ではないのか? 正しく裁く者がいないからこそ、多くの行政の破廉恥な行為が現在明るみに出始めている、社保庁しかり、厚生省しかり。数々の嘘で塗り固められた証言の上に、呆れ果てた人権侵害が存在していたのではなかったか、行政官はやりたい放題で罪を問われることがない。

 法律とは何? 役人の「真実をのべます」と言う誓約は一体何?行政側証人の良心を疑う発言続出の裁判であった

(出典:(「ふぇみん」2007年11月5日 第2840号))




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