豊中すてっぷ雇い止め裁判

不当判決に抗議

「三井マリ子・館長雇い止め・バックラッシュ裁判」 

千里タイムス

 大阪市北区西天満2の大阪地方裁判所前で11月18日、豊中市の男女共同参画推進センターすてっぷの元館長、三井マリ子さんの雇い止め裁判に対する不当判決についての抗議集会とデモが行われた。

 三井さんは2000年(平12)9月1日、全国公募により豊中市の男女共同参画推進センター館長(非常勤)に就任。しかし同市は「組織強化」を名目に2004年4月から館長ポストを常勤化することを計画した。三井さんによると、この動きは、議会内外の男女平等をはばもうとするバックラッシュ勢力に屈した豊中市と(財)とよなか男女共同参画推進財団が三井さんを排除することを目的にしたものという。三井さんに対し「(常勤職になっても)第一義的には(館長は)三井さん」と説明する一方で、当時、寝屋川市の外郭団体非常勤職員だった桂容子さんに館長就任を要請。そして3月31日の雇用期間満了により三井さんは「雇い止め」。

 三井さんは同年12月17日、市及び財団を相手取って慰謝料と弁護士費用合わせて1千200万円の損害賠償請求裁判を提訴。この裁判の判決が今年9月12日大阪地裁で言い渡され、山田陽三裁判長は、「後任捜しについては、原告に対して意図的に情報を秘匿していたことは明らか」などとしながら、「慰謝料を支払わないといけない程度の違法性はない」と訴えを退け、三井さんは9月26日、大阪高等裁判所に控訴した。

 11月18日の抗議集会とデモは、「館長雇い止め・バックラッシュ裁判を支持する会(ファイトバックの会)」が主催したもので、豊中出身のミュージシャンMASAさんや「性教育バッシング広島裁判」で勝訴和解を勝ち取った河野美代子さんらも参加。正午から「こんな判決が通るようでは、日本の非常勤職は首を切られ放題。非常勤職の雇止め、豊中市の嘘・不正の背後にあるバックラッシュという2大テーマを扱う訴訟だが、更なる支援を」と呼びかけた後、「天高く怒り燃ゆるデモ/非常勤にも生きさせろ」、「非常勤は21世紀の奴隷/非常勤を殺すな」、「男性正職員は労災認定、女性非常勤は使い捨てOK/ダブスタ奉行山田恥を知れ」などとかかれた横断幕やゼッケンを手に、行進した。


(出典:『千里タイムス』 2007年11月30日)


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