『陳述書』感想 18

■バックラッシュが目の前に現れてくる感じ

岡田 夫佐子(児童福祉施設職員@名古屋)



 私は、『最終準備書面』を先に読み、後から三井マリ子さん自身が書かれた原告の『陳述書』を読みました。

 『最終準備書面』は、裁判用の独特の言い回しや言葉遣いが、普段使い慣れている日本語のリズムとは随分違ったものであり、読み進むのに時間もかかりますし、関心を持って向かっていても多少の苦痛を我慢しなければ読みこなせません。

 その点、三井さんの『陳述書』は、『最終準備書面』に比べると、文語体と口語体ほどの違いを感じる読みやすさ、わかりやすさです。ごく普通の言い回しで、読み手に分かりやすく、とかなり意識して努力されたのでは、と感じてくる文章です。三井さんの「相手の能力・関心に合わせて語ったり、書いたりする能力の高さ」を感じます。

 『陳述書』の内容で強く印象づけられたのが、すてっぷをめぐる豊中でのバックラッシュ派の卑劣な動きです。具体的で時系列に述べられていて、臨場感を持って伝わってくるものがあります。「バックラッシュ」なるものの正体が、具体性を持って私の目の前に立ち現れてくる感じです。  

 全体的に、ものすごい記憶力!と感嘆し、すてっぷでの企画、立案、実践力ともあいまって、これだけの陳述書をまとめあげた三井さんの能力の高さを改めて感じます。この読みやすさ、分かりやすさなら、報告集会を共催してくれる多忙であろうワーキングウーマンの人たちにも、読んで、と話しかけられます。



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