「陳述書』感想 2

■勇気ある画期的な論文

勝又 みずえ(本郷川を守る会副会長、ファイトバックの会@岩国)

 3月15日に三井マリ子さんによる陳述書が裁判所に提出されました。これは三井さんがこの裁判に至るまでのすべての出来事、思い、考えられることを、あますところなく書き記したものです。特に現在のバックラッシュ現象、その発生源に対する解析は、日本ではじめて発表されたであろう勇気ある、画期的な論文となっています。その陳述書の中の「豊中市におけるバックラッシュ」について感想を述べます。

 1999年に男女共同参画社会基本法が制定されて、各自治体に条例づくりが義務化された。先を競って条例づくりがはじまる一方、男女平等社会を良しとしない人たちも攻撃を開始しだした。それがバックラッシュ(反動・逆流)である。全国的な現象となっていったが、特に豊中市の場合あろうことか、そのバックラッシュ発生源のひとつである「教育再生地方議員百人と市民の会」の理事長ご本人が、市議会議員としても君臨していたのである。

 三井館長と、バックラッシュ発生源の会の理事長。両者が豊中市で対峙した。三井さんを辞めさせたのは豊中市だから豊中市を相手取ってのバックラッシュ裁判となった。バックラッシュに闘いを起こすための三井館長就任だったのか。なにかの定めかもしれない。

 さて、裁判の勝敗と言うより、今後どのような日本、そして女性の状況になるのか予断を許さないが、このまま男性主導社会がくずれないとすれば、日本に明るい将来はないといえよう。男性と女・子供、大人と子供、どちらも強者対弱者の構図である。強者が愛情をもって弱者に対するのか、それとも弱肉強食の横暴をふるうのか。強者である男性の有り様に、日本の盛衰はかかっている。しかし、その男性をこの世に誕生させ、強者にした一端は、他ならぬ女性でもある。女性たちの我が子に対する接し方。男女共同参画社会にふさわしい人間に育てているだろうか。歴史的なバックラッシュ旋風を機会に、私たちも視野を広く、深く考えたい。



■解雇がいかに不当なものかを余すところなく証明

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