浅倉意見書感想 5

■裁判の流れを変えるかもしれない

さとうしゅういち

 (弁護士解説つき交流会で)宮地光子弁護士は「浅倉先生の意見書に感動しました。ジェンダー法学の専門家という立場を超え、ご自身の実体験から書いてくださっています。住友裁判のとき、浅倉先生に鑑定書を何度かお願いしていたが、書いていただけなかった。今回、『浅倉先生が書いてくれそうだ』と聞いたときも、本当なのだろうかと心配していました」と述べました。

 「裁判長が、浅倉先生の意見書は主張ではなく証拠ですね、と言っていましたが、これで、すでに裁判長は浅倉意見書を読んでいるとわかりました」と、裁判長の言葉を引用して説明し、この意見書が裁判の流れを変えるかもしれないとおっしゃいました。

 浅倉むつ子早稲田大学教授の意見書ですが、三井さんに豊中市のしたことは、人格権侵害である、としています。豊中市がバックラッシュに遭った三井さんに何ら対策をとらなかったことは、職場環境保持義務違反ではないか、と厳しく指摘しています。

 さらに、全国と豊中市のバックラッシュについて記述があり、自治体への影響が、実感として伝わるような構成になっています。「被控訴人にも同情すべき点がある」とし(だからといって豊中市が三井さんにしたことを免責はされないとしていますが)、バックラッシュの怖さにおののく行政の実態を強く印象づけています。現役の男女共同参画担当の公務員の私にも、すんなりと受け入れやすかったです。

 バックラッシュの怖さがわからないと、この事件がいったい何なのかわからないですから、この意見書は、控訴人の主張を補強しています。

JANJANニュースより抜粋

■裁判を勝利へ導く浅倉意見書

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