『最終準備書面』感想 9

●行政の不正についに「待った」をかけた三井さん

勝又 みずえ(ファイトバックの会@岩国)



 過日6月6日結審の際、大阪地方裁判所に提出されたのが「原告最終準備書面」です。

 6月6日当日、参加者にはすぐに渡されましたが、このたび9月1日、体裁を整え、時系列年表なども加えられ、内容・重さともズシリとしたのが、800円で発行されました。

 幸い、そのほやほやを埼玉県嵐山ヌエックにて入手。改めてというより、はじめて全文約200ページに目を通したところです。最終準備書面という、裁判所用、特殊本を読むことそのものが、本裁判のおかげで経験できたわけです。さらに今現在実在する人物が登場する、立証つきの実話そのものであり、被告側当事者にとっては、つらくてたまらない本ではなかろうかと、つい、想像を馳せてしまいました。

 この本の重要ポイントは、たとえばp161からp180の、第6章3「原告排除の意図に支配された組織体制の変更と不公平な選考過程」や、p62からの第4章「原告排除の真のねらいーバックラッシュー」などであろうと思います。

 今回、特に気になりましたことは、雇い止めにいたる最初の見えない1歩、いわゆる「密約」が、@いつ、A誰と誰との間で、Bどのような必要性があって交わされたのか、Cしかし密約があったという、その立証は何か、ということです。

 そのあたりを最終準備書面はあますことなく明らかにしています。「密約」が成立し、後はその約束を果たすため、すべてのつじつまあわせが強行され、2003年3月31日の三井館長雇い止めによって、密約側は見事目的達成したわけです。

 しかし、三井さんの勇気ある裁判提訴により、豊中市としては消すに消せない大汚点を、後世に残すことになってしまったわけです。

 最終準備書面は、「密約」について以下のようにまとめています。忙しい方は該当ページを読んでください。
@いつ:「密約」は2003年5月に交わされた p91ほか 
A誰と誰との間で:被告豊中市のトップとバックラッシュ勢力との間 p91ほか
Bその必要性:バックラッシュ側の必要性 
・真の男女平等を嫌い、これを阻もうとした p62から
・原告排除による男女共同参画行政の弱体化を狙った p61
・被告行政側はバックラッシュ側の組織的・集中的攻撃についに屈した p83ほか
C2003年5月 密約があったというその根拠
・バックラッシッ側議員の代表格である北川議員が2003年5月、条例案が直接審議され決定される総務常任委員会副委員長となり、すてっぷの評議員ともなった p91 
・山本事務局長が原告排除を前提とした職員体制の整備試案づくりにかかった2003年5月25日よりp196時系列年表ほか  
・2003年5月末以降 豊中市の姿勢が一転  p83ほか 

 行政トップは、自分たちに不都合な人物は、過去現在、何の躊躇もなく抹殺してきた。それがその世界の常識であったでしょう。選挙によってトップが代わったとたん、飛ばされたり、最悪の場合退職したりを、私も聞いてきました。

 しかし、これまで、抹殺された側は、抹殺した側が大きすぎて、この理不尽をどうすることもできなかった。今回、ついに「待った」をかけたのが、三井マリ子さんといえるのではないでしょうか。

 私たちは、時として「被害者にも加害者にもなりかねない」社会的存在です。気をつけつつ、すこしでも世を照らす側の1人として、努力してゆきたいと思います。

 館長雇止め・バックラッシュ裁判の核心をつく「最終準備書面」の購読を、是非お勧めするものです。



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