祝おう!逆転勝訴、闘おう!最高裁
「すてっぷ館長雇止め裁判」高裁判決祝う会

投稿 豊中市岡町 和田 明子


やりました!逆転勝訴と三井さん


川西、島尾、石田弁護士に花束を!


お祝いするファイトバックの会の人たち


 6月19日、中之島の中央公会堂で、館長雇止め・バックラッシュ裁判を支援する会が催す高裁判決を祝う会があった。全国から駆けつけた支援者が、弁護団や原告の三井マリ子さんともに勝利を喜びあった。 この裁判は、豊中市の男女共同参画センターすてっぷの初代館長だった三井さんが、豊中市から館長職の継続を拒否されて「不当な雇止め」の違法性を訴えていたもので、一審では棄却されたが、3月30日の二審では逆転勝訴を勝ち取った。

 塩月秀平裁判長は、男女平等に反対する勢力(バックラッシュ勢力)の圧力に屈した豊中市が侮辱的なやりかたで三井さんを解雇したことを認め、人間としての尊厳を奪ったことは「人格権の侵害」であるという画期的な判決を下した。

 参加した弁護団から解説があり、島尾恵理弁護士は、この裁判を、一審と二審を対比して、同じ問題であっても裁判官の見方によってどのように変わるのかを説明した。あらためて裁判は裁判官によるのだ、と納得できた。

 川西渥子弁護士は、弁護士となった頃から、結婚退職時代、出産退職時代、そして男女賃金差別時代、と移り変わってきた女性の訴えの歴史を述べ、「この裁判を担当できたことは弁護士冥利に尽きる」と結んだ。男女平等は、憲法で保障されていても時代の歯車を回してきたのは女性自身であると、実感した。

 石田法子弁護士は、バックラッシュに屈した豊中市の問題をいかにわかりやすく書くかに苦労したこと、渡辺和恵弁護士は、バックラッシュ勢力の横暴さに怒りが止まらなかったなど、裁判のときには見られないリラックスした笑顔を交え披露した。

 三井さんも、「最高裁で勝って、新しい判例を作りたい」と決意を述べた。

 豊中市とすてっぷを運営する財団は最高裁に上告した。そのため裁判の完全勝利とはいかなかったが、原告、支援者、弁護団が裁判を離れて交流するのは初めてのこと、ともにこの裁判を闘っているのだという新たな連帯を確認しあった一日だった。

出典:千里タイムズ 2010年7月30日

←もどる

トップへ戻る
トップページへ