『陳述書』感想 4

■壮絶な苦しみの中、事実を冷静に整理していった文書

岩橋 百合(全国フェミニスト議員連盟、元千葉県議)

 昨日、三井さんの新しい陳述書を読みました。

 A4版にして100ページを超えるもので、読みきれるかな?と思いましたが、読み始めると、とても読みやすく、一気に読んでしまいました。

 これまでのものに比べ、裁判用語が少なく、マリ子さんの普通の文章に近く、なおかつ事実を冷静に述べ、私たちの知らなかった背景や裏面で進行していたことがよく理解できました。バックラッシュの正体についても、より詳細に述べられています。

 編集にも読みやすくするための工夫が見られ、小見出しを多くして、当時の会話・状況などを太字にするなど1冊の書物を読むような感じで読むことができました。

 読みながら思い出したのは、最初のショックから立ち上がって提訴する前の三井さんの表情や語り方でした。こちらの認識も足りなかったため、思いの深さは伝わるものの理解したくてもできないところがありました。

 陳述書はその後の三井さんが、自分に起きたことを一つ一つ洗いなおし、背景を調べ、順序だて、整理していったことそして素人にもわかるように語ることを獲得した経過を示していると思います。それが壮絶な苦しみの中で、行われたことに心からの尊敬の念を覚えます。

 これまでの「訴状」「準備書面」を読まれた方も、まだ読んでいない方もぜひ読んでいただきたい陳述書です。

 勝訴の折には、写真やカットなどを補えば、このまま、出版できるものだと思います。ここには裁判所への提出資料が載っていませんが、出版の暁にはぜひそれも見たいと思いました。



■バックラッシュ派に屈服した行政

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